日帰り白内障手術

これまで北野病院にて小嶌医師により白内障手術をしていましたが
患者様の利便性を考え令和3年2月より当院にてできるようになりました。
北野病院と同じ最新の白内障手術機器を、さらには最先端の眼内レンズ測定器を揃えました。これにより外来の検査データを直接手術中に使うことができより精度の高い裸眼視力の向上を実現します。
点眼麻酔での小切開手術を導入していますので高齢の患者様にも、眼や身体への負担が少ないため日帰りでの手術が可能です。

手術の流れ

①事前検査
白内障以外に他の眼の病気がないかどうか眼の奥(眼底)の検査をします。また手術時に目の中に入れるレンズ(眼内レンズ)の度数を決めるために眼の大きさ(眼軸長)を調べます。
また採血や血圧測定も行います。

②手術3日前
抗菌剤の点眼を1日4回していただきます。手術前日まで普段通りの生活で構いません。
手術後当日は入浴できませんので前日に入浴されることをお勧めいたします。また他の病院などでもらっているお薬も通常通り服用してください。

③手術
当日は手術1時間前に来院していただきます。直前には食事をたくさん取らないでください。来院後は血圧測定、点眼などを順番に行い準備していきます。麻酔は点眼麻酔で行いますが、痛みはほとんどありません。手術は超音波を使用して濁りを取り除いた後、眼内レンズを挿入します。問題なければ10~15分程度で終了します。手術中は医師と会話が可能ですので、リラックスをして医師の指示を聞いてください。術後は少し休憩していただき帰ることができます。

④翌日以降
手術後1週間は傷口がまだ完全に閉じていないので目をこすったり押さえたりしないよう注意してください。目の状態が安定するには約3ヶ月かかりますのでその間は点眼をしっかりし診察を受けましょう。

白内障とは

人の目の中でカメラのレンズに当たる部分を水晶体と呼び、この水晶体が濁ってくる病気を白内障といいます。一般的には加齢によるものが一番多く早い人では40歳代から始まり、80歳代では大部分の人で発症しています。その他の原因としては外傷によるもの・先天的なもの・薬剤による副作用・他の目の疾患に続いて起こるものなどがあります。水晶体が濁り始めると、かすんだり、物が二重に見えたり、眩しく見えたりし、進行すると視力も低下します。点眼で進行を抑えることはできますが、日常生活に支障がある場合は1日でも早い眼科の受診をお勧めします。当院では手術に関する説明もしっかり行わせていただきますので不安なことがあれば何でもご相談下さい。

手術機械

■白内障手術装置 センチュリオン・ビジョンシステム
アルコン社製 白内障手術最上位機種

白内障手術中に変動する灌流(かんりゅう)圧を自動的かつ継続的にモニタリングするシステムを搭載し、眼内圧の変動による術中のリスクを低減し、さらにアルコンは、チップやソフトウェアの設計を改良し、独自の超音波発振機能である「OZil」、トーショナルフェイコ(横方向の超音波発振)の性能を向上することに成功した。これにより、水晶体を砕く効率が上がるとともに、切開創付近の摩擦による温度上昇を抑え、創口熱傷の発生リスクも低減します。

■アルコン白内障手術ガイドシステム「VERION™」と光学式眼軸測定器「ARGOS®」を統合した「ARGOS®Ver.1.5」

より精度の高い術前検査、手術計画が直接手術中に使用することが可能になりました。眼軸長測定器として、検査データより患者様ごとに最良の手術計画を立案することが出来ます。また白内障手術時には取得したデータを用いて顕微鏡下にデジタルガイダンスを表示させ、精密な手術を実施することが出来ます。
先進的なSS-OCT技術により、従来の眼軸長測定器では計測することの出来なかった症例においても、高い測定率・精度にて眼軸長を測定することが出来るため、術後の屈折精度をさらに向上させることが可能となります。